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【ドラレコ動画活用】事故を減らすKYT!やり方や資料作成の方法を大公開!【KYTテンプレートプレゼント】

今回はタイガーが行っている安全運転教育のプライベートセミナーの資料作成~運営までの「コツ」をご紹介したいと思います。

私が行っているのは集団指導・教育をメインとしたセミナーになります。

ドラレコの動画を使って安全運転教育をしよう!
 
そう考えて、ドラレコ動画のチェックを始めたのはいいですが

「KYTに使える動画が見つからない」
「動画を確認するのがつらい」
「そもそも、どう教育していいか分からない」

 
こんな理由で安全運転教育ができない…なんてことありませんか?

ドライブレコーダーを導入後に多いのは、導入直後は(緊張感があるので)事故が減ったけど、数年経過したら形骸化して元に戻っていた…というケースです。

継続的に安全運転教育をするのは難しいですよね。

※安全運転教育のセミナーは当社製品「WEBドラサービスV2」をご契約いただいたお客様限定の有償メニューです。


運転のプロ、運送事業者が重視する事故対策アンケートはこちら

 

 

1.KYTとは?

「KYT」とは「危険予知トレーニング」の略です。

恐らく運輸運送業の業界の人間で、この単語を知らない方はあまりいないとは思いますが…念のため。

安全運転教育といえば、座学が多くなってしまう印象ですがKYTは取り入れるべきだと思います。

何故かというとKYTをすることで期待できる効果は様々な危険な状態を予知して、事故につながる危険な挙動を回避する能力を鍛えられることです。

人間は自動車の運転をする際に、「認知」「判断」「行動」を繰り返しています。

自分が経験したことのない状況(認知)を予め体験しておけば、どう対処すればいいのか(判断)が早くなり、次にどんな操作(行動)をしたらいいのか明確にできます。

時速30㎞の自動車なら1秒判断が遅れると8.7m進んでしまいます。

意外と時速30kmって早いんですよ。1秒の判断ミスで大事故につながるかもしれません。

KYTではこの「認知」「判断」「行動」時間をいかに短縮するかが最大の肝なのです。

経験してないことは対処が遅れますが、経験済みの内容なら対処も早くできるのでKYTはそういった観点から非常に重要です。

2.KYTが難しい3つの理由

前章の理由から集団教育を行う場合にKYTは必ず加えたい要素ではあるのですが、地味にハードルが高いのです。

まず、KYTをするなら自社の車両の映像(ドラレコの映像)を…と考えるのですが、こんな理由で中々教育に手が回らない…ということはありませんか?

・常時録画データを見るので他の仕事ができない
・ヒヤリハット動画が中々見つからない
・KYT用の資料作成にも時間がかかる
・動画があってもどのように教育したらいいかわからない

上記を要約するとKYTを実践することを難しくしている3つの理由が見えてきます。
 

KYTが難しい3つの理由

①動画集め→時間がない

②資料作成→時間がない

③教育方法→どうしたらいいかわからない

 

このような要素があるため、作業と準備に凄い負担がかかりますよね。

次の章ではKYTの1段階目のハードル「動画集め」で、私が時短のために行っている効率の良い収集方法をご紹介します。

 

2.KYT用ドライブレコーダー動画の集め方

自社のドライバーが運転しているヒヤリハット動画を使って教育したい…。

でも、ドライブレコーダーの映像を見ても、ヒヤリハット動画がそもそもあまりない、という問題が一つあります。

どういうことかというと、プロドライバーの皆さんは自家用車のドライバーと比べて圧倒的に運転が上手いのです。

急制動がかかるようなイベント動画の中ですら、こちらの期待するような危険運転動画が無いこともざらです。

その点を踏まえた上でKYTに使える動画の探し方のコツを少しお伝えしたいと思います。

①ドライブレコーダー動画の集め方のコツ

ドラレコのイベント動画で探すなら急制動動画を比較的頻繁に出されているドライバーを狙い打ちするのが楽です。

そういうドライバーの特長として、一時不停止や信号での急発進などが多いことが挙げられます。

イベントが複合的に出ているものや、「急減速」「急加速」が短い時間(1~3秒以内)に出ているものは危険な場面が多かったりします。

特に一時停止すべきところでしていないケースが発見しやすいので、KYTの要素として使うのもありです。

他にも速度超過系のイベントを出しやすい人は、イベントの出ているところを狙い打ちするとながら運転をしている場合もあります。

Mobileyeナウトなどの製品をお使いの場合は、Mobileyeの「車間警報」「衝突警報」「車線逸脱」が出ている箇所(デジタコ等との連動が条件ですが)は高確率で指導に使えます。

ナウトであれば「わき見」「居眠り」「車間警報」など教育用に使いやすい動画が揃いやすいです。

②ヒヤリハットした動画である必要はない

皆さんが一つ勘違いしているとすれば、ヒヤリハットした動画じゃなくても教育に使うことができます。

KYTの基本は画像や動画から「どこのポイントに注意するべきか」と考える力を養うことです。

つまり、KYTにオチは要らないのです。

困ったら、普通に動画を見て何気ない運転動画を使うのも”アリ”です。

例えば、右左折している動画などが特に使いやすいのでそういったところからピックアップしてみると良いでしょう。

バックしている動画なども指導しやすい動画の一種なのでオススメです。

③自社の動画ではなく他社の動画を利用する

自社動画に拘らなければ、ヒヤリハット動画・事故動画がアップロードされているサイトがあります。

全日本トラック協会HP『ヒヤリハット集』
ユピテル公式サイト「ユピドラ」

バリエーションも豊富ですし、各状況に応じた動画が用意されているのでもし動画が無くて困っているならこちらがオススメです。

ただ自社の動画が使えるなら、その方が自社のドライバーの方には響くので、必要に応じて混ぜて活用するのがGOODです。

・ヒヤリハット映像は自社動画
・事故の動画は他社の動画

このように使い分けた方が、ドライバーさんからの共感を得やすいので覚えておくと便利です。

事故動画は同僚の衝撃シーンのため、「見たくない」という心理が働いてしまうことがあります。

特に人との衝突動画だと教育の場が重たい空気になりますので、自社の事故動画を使う場合は内容を選んだ方が良いと思います。

 

3.効果が出るKYT資料を作成のポイント

次は2つ目のハードル「資料作成」の効果的な方法をご紹介いたします。

折角の集団指導なのでKYTだけをやっても、ただ面白おかしく終わってしまいます。

「なぜこの訓練が必要なのか」を伝えることが大事です。

そこで私がセミナー用の資料作成で行っているのがストーリー(構成)の作成です。

理解・予測・実績・責任の4つの章構成を意識して資料作りをしています。

この章では実際に私が使っている資料サンプルの画像も交えてご紹介したいと思います。

本記事の一番最後に集合教育用のKYT指導テンプレートダウンロードを用意しておりますので、是非最後までお読みください。

①理解

『例:一番多い事故時の運転操作』

理解の章では具体的な事例や数字を交えた交通事故の状況を理解してもらいます。

例えば
・事業用自動車「交通事故統計」データを元に、どういう状況で事故が多いのか?
・直近の時事ネタなどを取り入れて、あおり運転に関して厳罰化された内容を解説

などの交通事故の現状を理解してもらうための章を、KYT教育の初めに設けます。

私の場合はここは敢えてクイズ形式にして、全員参加型にすることで理解を深めてもらう工夫をしています。

②予測(KYT)

この章では前段で説明しているKYTの内容を組み込みグループディスカッションをしてもらいます。

「理解」を通過すると、この安全運転講習会は参加するのが当たり前と参加者の認識がかわりますので、話がしやすくなります。

因みにNASVAでもKYT用の様々なパターンのシートを用意しています。動画を探すのが手間であれば、まずはこういうものを使うのも良いでしょう。

危険予知トレーニングシート集|NASVA
https://www.nasva.go.jp/fusegu/kikentruck.html

③実績

実績の章では、昨年度の自社の事故や違反の件数などの具体的な「実績」を参加者に提示します。

理解と予測を経て、実は自分たちの事故や違反の割合はこのくらいあるんだ…というのを身に染みて感じてもらいます。

私の場合は他社のドライバーの方向けにセミナーを行っているので、半年分のヒヤリハット動画を確認の上で交通法規違反とヒヤリハット回数がどのくらいあったのかをカウントして報告しています。

勿論、動画が無ければカウントできないので正確な数字ではありませんが、半年ごとにセミナーを開催しているお客様では着々と交通法規違反が減っているのが確認できています。

実績確認 → 計画立案 → 取り組み実施 → 半年前の実績と比較

実績の章を入れることで、結果的にPDCAサイクルが出来上がる仕組みになっています。

これで3カ月先や半年先など、次回の集合教育のネタが準備された状態になります。

④責任

責任の章では事故を起こした場合の社会的責任の紹介をしています。

これは過去に起きた悲惨な交通事故をテーマに、どういう状況でどんな事故だったのかを解説します。

できれば、どんな罰則があったのか法令的な面も含めて、具体的に説明するのが良いです。

これを行い、事故を起こすことで考えられる悲惨な現実が待っている事を伝えます。

使いやすいという表現がいいのかわかりませんが、以下のキーワードで検索すると社会的な責任を問われる事故の情報が出てきます。

・危険運転致死傷罪
・過失運転致死傷罪
・ながら運転
・妨害運転(あおり運転)

「そんなこと言われても事件のネタ探すのが大変なんだ!」…という方は、是非当社のブログに色々揃っていますのでご参考まで。

交通事故から学ぶ罪の重さ
あおり運転の加害者にならないために
ながら運転はなぜ危ないのか

こんな風に弊社では普段のプライベートセミナー用の資料を作成しています。

 

4.集団教育でKYTを成功させるコツ

3つ目のハードル「教育方法」をご紹介します。

資料が揃ったので後は会場での指導教育の方法ですが、単純な座学にならないように工夫が必要です。

理解・予測・実績・責任の4つうち、例えば前半の理解では交通法規に関するクイズなどを行います。

この時点では4択等のクイズにして「挙手で回答」してもらう方式がオススメです。

理解の章で、「全員参加型」なんだという認識を会場にいる方に理解してもらうためのウォーミングアップです。

「指しませんので挙手で回答お願いいたします」など、事前に伝えておくと結構素直に参加してくれます。

次にKYTですが、ここは個人個人に聞くのではなくグループを作って、話し合いをしてもらう形式にすることで回答のハードルが下がります

KYTにおいて気を付けないといけないのは「KYTでどの観点で、何を話あってもらうのか?」です。

悪い例】

「こちらの画像を見てこれから何が起きるのか考えてみて下さい」

良い例】

「こちらの画像を見て何に注意をするべきか考えてみてください」

 

「殆ど同じでは?」と思ったかもしれませんが、悪い例の方で伝えるとクイズ大会になり偏った意見がでます。

良い例の聞き方をすると多角的な意見が増えます

言い方ひとつで全然違った結果になるので覚えておくと便利です。

後は実績・責任の章でも多少ドライバーの方に参加してもらうための仕掛けをしてもらうと完璧です。

後半戦は概ね座学でいいのですが、少し目の覚めるような仕掛けをしておけば問題ありません。

これで頭の天辺からつま先まで緊張感をもって参加してもらうことができます。

 

5.おまけ KYT用の教育指導テンプレートダウンロード

慣れるとここまでの内容を準備するのに5~6時間くらいでできます。

「えー結構時間かかるねぇ!」と思った方もいると思いますが、毎月やるわけではないと思うのでそのくらいのコストは覚悟する必要がありますね。

少しでも省力化できるよう、私がいつも使っているテンプレートをダウンロードできるようにしたのでよろしければお使いください。
※ボタンクリック後、すぐにダウンロードが始まります。
 

KYTテンプレートDL

 
教育って大変ですよね。

どうすればこちらの意図が伝わるのか? どうすれば最後まで話を聞いてくれるのか?

試行錯誤しながらやってみてください。色んな工夫が必要です。

そんなノウハウを詰めて資料作成をしていますので、皆様の参考になれば幸いです。

ということで、今回はこれで失礼させていただきます。

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