業務用アルコール測定器の秘密。飲酒運転ダメ絶対!

こんにちは。今回のブログ担当は井上です。

皆様の会社ではアルコール測定器をお持ちでしょうか?

運輸運送業では出庫前、帰庫後のアルコール測定が義務付けられおります。

そのため、アルコール測定器をお持ちではない運送会社を探すのは難しい(というかいない)と思いますが、アルコール測定器がどういう原理で動いているのかご存知の方は少ないと思います。

ということで、今回は業務用アルコール測定器の登場のから大まかな仕組み、飲酒運転に関連する法律のお話、そして業務用アルコール測定器の製品紹介をしたいと思います。

 

・・・結構、ディープな世界なんですよ。

 

 

 

1.アルコール測定器とは

呼気式アルコール測定器とは、呼気に含まれているアルコールを測定器が数値化して表示してくれる機器を指します。

正確なアルコール濃度を測りたいのであれば、医療機関に行って血液を採取して血中アルコール濃度を計測すれば正確な数値を出すことはできますが、物理的にもコスト的にも現実的ではありません。

 

ということで、市販品でも、業務用途向けでも通常は呼気式が一番ポピュラーな測定方式になります。

 

 

呼気式アルコール測定器の仕組み

まず、血中に入ったアルコールが肺を通って呼気として吐き出されます。

血中1リットル当たりのアルコール重量の1/2100が、呼気1リットル当たりに含まれるアルコール重量とほぼ同じ数値になります。これを『ヘンリーの法則』と呼び、一般的にはこの数式に従いアルコール濃度を換算しています。

 

また、アルコールセンサーには主に半導体ガスセンサー方式燃料電池センサー式があり、違いはアルコール濃度の計測方法にあります。

半導体ガスセンサー

呼気がセンサーに触れることでセンサー表面に電気抵抗が生まれます。この電気抵抗値をアルコール濃度に変換します。

 

燃料電池センサー

呼気に含まれるアルコールがセンサーに触れると電気を発電します。生成された電気量をアルコール濃度に変換するのが燃料電池センサーの特長です。

 

因みに半導体ガスセンサーは安価なこともあり市販品では多く採用されています。ただし、デメリットもあります。

呼気に含まれるアルコールに近い成分に反応しやすいという欠点があります。

 

その点で言うと、燃料電池センサーはほぼアルコールにしか反応しないという特長を持っています。

そのため、業務用のアルコール検知器で多く採用されている背景があります。

市販品は使い切りという前提で作られている製品なので、デメリット部分は仕方がないところはありますが、運輸業では許されないため燃料電池式のアルコール測定器を採用されていることが多いのです。

 

次の章では業務用と市販品の違いを掘り下げていきたいと思います。
 

 

2.業務用と市販用アルコール測定器の違い

業務用と市販用のアルコール測定器には決定的な違いがいくつかあります。

①高耐久である

アルコール測定ができなくなると非常に困ります。そのため、業務用途向けのアルコール測定器は高耐久に作られています。

アルコールセンサーには使用期限があり、業務用の場合半年~1年程度のサイクルでセンサー部分の交換があります。

 

これを「校正」とメーカーは呼んでいますが、測定器の精度を維持するために定期的なメンテナンスが必要になります。

 

市販品の場合はこの定期メンテナンスが無いため、気が付くとアルコール測定ができなくなっていることもあります。市販品は定期的に買い替えが必要なので覚えておきましょう。

 

②繰り返し再現性が高い

繰り返し再現性とは一定のアルコール濃度を含んだガスをアルコール測定器に何度も吹きかけてほぼ同じ数値が出るかどうかのテストをする場合に使われます。

何度、吹いても同じ結果が出る精度が大事なのです。実はガスセンサーというのは作ること自体は誰にでもできます。それこそ、当ブログをお読みの皆様でもできるくらい簡単な仕組みです。

 

薬液を触媒となる紙に浸して、金属のカプセルに入れたら完成です。

 

ね?簡単でしょ?

 

でも、本当の難しさは安定した数値を長期間に渡り安定的に出し続ける再現性の高さにあります。

この辺はメーカーも様々な研究やノウハウを積み上げて繰り返し再現性の安定を図っているのです。

 

③記録が残る

これは製品によっては記録が残らない物もあるので、必ずしも「業務用」に括れるものではないのですが、大体の場合は測定結果を記録する機能が搭載されています。

記録が残る製品には大きく分けて3つのタイプがあります。

  • ミニプリンタ内蔵タイプ
  • モバイルタイプ
  • PC連動タイプ

 

それぞれ、ミニプリンタ内蔵タイプであればロール紙に測定結果を印字、モバイルタイプなら本体内蔵メモリへの保存やサーバへのデータ保存、PC連動タイプであればPCやクラウドサーバへのデータ保存など。

記録が残ることはとても重要で、例えば点呼記録簿などは1年間の保管義務があります。

 

点呼記録簿上のアルコール測定の記録に加えて電子的なデータがしっかり残っていれば、後から事実の追跡をすることも可能です。

稀に陸自などの監査などもあるので運輸運送事業者にとっては外せない項目ですよね。

さて、業務用アルコール測定器は種類が沢山あるので、改めて第5章で製品紹介をしたいと思います。
 

 

 

 

3.こんな食べ物にアルコール含まれています

ご存知ない方も多いと思うのですが、意外とアルコールの含まれている飲食物って結構あるんです。

 

代表的なものを以下に記載していきたいと思いますのでご確認ください。

  • パン
  • 味噌汁
  • 栄養ドリンク
  • 口腔洗浄剤(ブレスケア的なもの)

 

パンやみそ汁は意外な感じがしませんか?実は、パンやみそ汁は酵母菌が入っている兼ね合いでごく微量ではありますがアルコールが含まれています。

なのでパン・味噌汁を飲食直後は必ずアルコール反応がでます。

 

後、栄養ドリンクも血行を良くするために微量ですがアルコールが入っているものもあります。

製品の成分に依存するので必ず入っているわけではないのでその辺はご留意ください。

 

最後に口腔洗浄剤と言われるブレスケアするタイプのものにも、口内を消毒するためにアルコールが含まれていることが多いです。

因みに最近はアルコールが含まれていないタイプの口腔洗浄剤もあるようです。

 

このようなものでアルコール測定器が数値を検出してしまうことがありますが、5分程度の時間を空けることで揮発するのでアルコール測定して数値が出てしまっても慌てずに、時間を空けてから再測定することで飲酒以外でのアルコール反応は除去することが可能です。

他にもアルコール反応の出る食品類は沢山あるのですが、きりがないので割愛いたします。でも、要点は分かったと思うので覚えておいてください。

 

 

4.酒気帯び運転と酒酔い運転

皆さんが少し誤解をしている可能性がある内容を紐解いていきたいと思います。

 

ということで、問題です。「飲酒運転をしていた場合にアルコール濃度が0.15mg/l未満であれば捕まることはない。〇か×か?」

 

正解は…。

 

「×」です。

 

大分昔であれば「〇」でしたが、現行の法令では基本「×」になる可能性が高いと覚えておいてください。飲酒運転で捕まった場合に2つの法令がまず適用される可能性があります。

 

それが、「酒気帯び運転」「酒酔い運転」です。こちらの解説をしていきたいと思います。

 

 

4-1.酒気帯び運転

酒気帯び運転とはアルコールが体内にどのくらい残っているかで、「違反かどうかの判断」と「違反点数の判定」に使われる法令です。

アルコール濃度違反内容
0.15mg/l 未満違反なし
0.15~0.25mg/l 未満点数:13点(免許停止)
0.25mg/l 以上点数:25点(免許取り消し)

上記に加えて、0.15mg/l以上は3年以下の懲役、もしくは50万円以下の罰金が科せられます。
 

アルコールが0.15mg/l以上だと、確実に一発免停です。それどころか免取もあり得ます。免許取消も一度受けると欠格期間2年となるのでしばらく免許証を取得することができなくなります。

でも、0.15mg/l未満だと、何の違反にもなりません。極端ですよね?これだけ見ると先のクイズの答えは「〇」になりそうですが、そうは問屋が卸しません。

 

 

4-2.酒酔い運転

こちらは数値とは関係なく、アルコールにより正常な運転ができないと判断された場合に適用される法律です。

つまり「酔っている」と警察官に判断されると適用されるので、アルコール数値は全く関係なく捕まることがあります。何故、アルコール数値と関係なく判定が下されることがあるのでしょうか?

 

これには皆さんが間違いなく誤解をしている事実が一つあるのです。

 

「酔っている状態とアルコールの分解能力は無関係」

ということです。

 

アルコールが完全に分解された状態でも酔っている状態の時もあるし、逆にアルコールは分解されていないのに酔いが醒めた(ような)状態もあり得ます。

 

アルコールの分解能力は残念ながら鍛えることができません。肝臓というのはそういう臓器なのです。

 

よく、お酒に弱い人が飲み続けたら酔わなくなったみたいな話を聞くことがありますが、それは酔いに対しての慣れが出てきただけでお酒に強くなったわけではないのです。

つまり、アルコールが抜けていても正常な運転ができない、つまり酒に酔った状態と判定されれば罪に問われるということなんです。因みに酒酔い運転が適用されると以下の処分が下されます。

 


行政処分:35点
刑事罰:5年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金
免許証の欠格期間:3年

 

上記のように飲酒運転をしても何も良いことはありません。不幸になるだけということは覚えておいてください。

法令という意味では、以前に書いたブログに危険運転致死傷罪と過失運転致死傷罪の記事を書かせていただきましたが、この法令が作られたきっかけは、飲酒運転による不幸な事故でした。

今や飲酒運転は社会悪です。飲み会に参加される場合は必ず徒歩で来て、参加することを徹底していただければと思います。
 
「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな!」
 
ですよ。

 

5.業務用アルコール測定器のご紹介

さて、第4章まで読破された方には伝わったと思いますが、皆様にお伝えしたかったのはアルコール測定器の正しい使い方と認識なのです。

 

業務用ではないアルコール測定器を購入すると正しい使い方やリスクを自分で調べるしかないので、気が付いたらアルコール測定器がアルコールに反応しなくなっていた…なんてこともあります。

その点、業務用アルコール検知器は製品品質やサポートも含めてバッチリなので安心して使うことができます。

 

ということでここからが本題ですが、第2章でご説明の通り業務用アルコール測定器は大別すると3タイプあります。

この3タイプ別に製品をいくつかご紹介したいと思います。

 

サンコーテクノ製 ALC-Face(ミニプリンタ内蔵型)

サンコーテクノ製『ALC-Face』

業務用途向けで記録が残るものだとプリンタータイプが一般的です。

恐らく、運輸業界市場に最も普及している製品ではないでしょうか?

サンコーテクノ社のALC-Faceの最大の特長は顔写真を含めてアルコール測定結果を印字する点にあります。


図:『ALC-Faceカタログ』より抜粋

ミニプリンタ内蔵タイプのアルコール測定器の欠点は点呼執行者がいない状態でアルコール測定だけされてしまうと本人以外の人物がアルコール測定してもわからないことです。

その点この製品は単体で使っても本人がアルコール測定をしていることが明々白々なので安心です。

本体には「出庫ボタン」及び「帰庫ボタン」がそれぞれ用意されているので、始業・終業点呼での使い分けが可能です。

シンプルな製品の中に色々な要素が詰め込まれており、スタンドアローンマシンとして完成されています。

 

東海電子製 ALC-Mini4(ミニプリンタ内蔵型)

東海電子製『ALC-MiniⅣ』

こちらは東海電子製の「ALC-Mini4」です。

こちらの製品の特長は何と言ってもIC免許証を利用することで単体で個人認証を実現している点です。

IC免許証の登録自体もこの本体で行うことが可能で、免許証は最大で50人迄登録することが可能です。

勿論、ミニプリンタ内蔵タイプなので、測定結果の印字もされます。


図:『ALC-Mini4カタログ』より抜粋

因みに免許証の読み取りもしているので免許証有効期限の印字もされますし、何より免許証携行確認も一緒できるところが優れた製品です。

ミニプリンタ内蔵タイプは兎に角、操作がシンプルなので誰でも使える点が最大の長所です。

故に、ALC-FaceやALC-Mini4はそれぞれ、なりすまし防止に重きを置くか、個人認証に重きを置くかで特長を出してきています。

 

余談ですが、この手の製品を使っている運輸運送業の運行管理者はミニプリンターから出力された紙を点呼記録簿と一緒に保管するなどの管理方法を採用していることが多いみたいですね。

唯一欠点を上げるとすれば、ロール紙は所謂「感熱紙」に該当するので、保管場所が暑かったりすると真っ黒になって読めなくなることがあります。

・・・まぁ、この辺は運用でカバーしていただくしかないんですけどね。

 

サンコーテクノ製 ALC-Guardian mobile(モバイルタイプ)

サンコーテクノ製『ALC Guardian mobile』

モバイルタイプの製品は運輸業だと主に中間点呼(出庫から帰庫が3日以上の長距離運行時)などに使われます。

このサンコーテクノ製の「ALC-Gardian mobile」はスマートフォンと有線接続したアルコール検知器で測定を行うことで、PCの管理ソフトへデータを送信するという仕組みのものです。

送信されるデータは「測定者氏名」、「測定写真」、「日時」、「測定値」の4つです。

この製品は乗務員が持ち歩くことを前提とした製品になっているため、「中間点呼」を選択して測定をすることも可能になっています。

 

東海電子製 ALC-MobileⅡ(モバイルタイプ)

東海電子製『ALC-MobileⅡ』

東海電子製の「ALC-MobileⅡ」はBluetoothでスマホとアルコール検知器の本体をペアリングして使います。

基本的には乗務員ID入力と測定だけのシンプルな操作になります。

アルコール測定の結果は、乗務員ID、写真、測定日時、GPS情報・・・などの情報がメールで送信されて、管理者側すぐにアルコール測定結果を確認できます。

後は、本体にメモリを内蔵しているので、圏外エリアやスマホのバッテリー切れでも測定データを保持しておくことができるので、後から測定結果を確認することが可能です。

 

モバイルタイプは一人に1台持たせて測定をさせることができるので、現在の状況(2020年10月現在)を考慮すると、他人とアルコール検知器を共有する必要がない製品のため人気の機種となっています。

故に在庫が無かったりすることもあるので、すぐに手に入らないケースもあるので要注意です。

 

サンコーテクノ製 ALC-GuardianNEXT (パソコン連動タイプ)

サンコーテクノ製『ガーディアンネクスト』

パソコン連動版は写真を撮るだけではなく免許証の携行確認や、血圧測定、顔認証など様々な健康関連機器や個人認証機器と連動できる製品としてポピュラーだったりします。

パソコンと連動しているのでデータ管理が他の2タイプと比べても明らかに楽なのがポイントです。

本製品では出庫・中間・帰庫、測定者名、測定値、日時、測定写真が表示されデータとして蓄積されます。

帳票印刷の他、後付け拡張していくことで、IT点呼システムへバージョンアップすることも可能です。

勿論、免許証リーダーと接続することで個人認証も行うことが可能です。

ユーザーのニーズに合わせてソフトを後付けできるので、その時の規模感に合わせて柔軟に対応できるのが本製品の魅力です。

 

東海電子製 ALC-PROⅡ(パソコン連動タイプ)

東海電子製「ALC-PROⅡ」

ALC-PROⅡの特長はパソコンへの記録保存だけではなく、測定中の状態を動画として録画できる機能にもあります。

勿論、写真撮影のみの設定も可能ですが、動画を撮影することで確実に本人が測定していることを確認できる点が特長的です。

免許証リーダー連動、血圧測定器連動は勿論のこと、後から機能拡張することでIT点呼システムにすることも可能です。

その他にもクラウドサーバにデータを集約して、一元管理するための仕組みなども用意されています。

 

パソコン連動タイプは高価な反面、機能は充実しているのでしっかりとした管理ができるのも製品に共通した長所だと思います。

パソコンに連動しているので単純なアルコール測定結果だけではなく、点呼業務係わる業務周りをシステム化しスムースに点呼を行うための下回りの役目も果たしていくことが可能です。

 

点呼関連の業務も中々奥が深いので、この記事では詳細は割愛いたしますが、点呼も含めてアルコール検知器をご検討されている方はこちらの記事も併せてお読みいただくと良いかもしれません。

 

アルコール測定器に関係する様々な視点からの見解をまとめさせていただきました。

製品紹介というジャンルで限定するなら、書ききれないかったところで言うと、健康管理系の機器連動やデジタコ連動などといった他社デバイス連動の話なんかも面白いのでいずれ書かせていただくかもしれません。

今回は情報過多になりすぎたので、この辺で失礼させていただきます。

 

 

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